亡霊Read More亡霊恋仲の二人は親族の反対により、結婚することができなかったために、心中を選んだ。男は手本を示すために、先に毒を飲んだ。しかし、女は毒の苦しみと死におののき、死にゆく男を捨て、自らは生き残った。男の魂は復讐を求め、すでに女が死んでから何百年もたっているにもかかわらず、出会う者すべてを殺戮し、復讐を続ける。
忘れられし者Read More忘れられし者かぐわしい東方の、中世の美しい街。男は盗みの罪で両手を切りおとされ、その手首から先を胸の上に置かれたまま、灼熱の太陽のもと、死ぬまで放置された。死後、男が目覚めたとき、彼の手首は胸に生えつき、制御不能となった。男は復讐がしたかった。だが、指は鎌の刃のようにするどく、血まみれの刈入となった。
黒い騎士Read More黒い騎士一度、殺戮を始めると、止まる事が難しい。黒い騎士―偉大な戦士は無数の敵の倒したあと、戦死した。しかし、戦いへの熱狂はさめることはなかった。黒い騎士は死後においても、戦いと勝利を渇望し続けている。
狂信者Read More狂信者生前、男は容赦なく魔女狩りを行った。いくつもの罪のない命を、魔法を使った罪で死に至らせた。少女から母親まで、皆を火あぶりに送った。男は呪われていた。そして今、死後の空間を放浪しながらも、道中で会う者すべてが彼の敵だと考え、その狂った狩りを続けている。
センティネルRead Moreセンティネル偉大な剣闘士は恩知らずな大衆によって死を宣告された。彼は闘技場で殺された。幾年もの時を超え、復活した時、彼はこの人々の忘恩に復讐するために、手当たり次第に殺戮を行なうようになった。
忌わしき者Read More忌わしき者いつのことか、とても昔のこと。男は胃を崇拝し、食道楽で有名だった。聖なる日の決まりも守らず、節制することもなく、むしろ、そのことを自慢していた。そしてある日、大きな塊を喉に詰まらせて、息を詰まらせて恐ろしく苦しみ、青ざめた顔で、唇にオレンジ色の泡を吹いて死んでしまった。
探す者Read More探す者戦争はとてつもなく多くの命を奪った。探す者は、まだ子供の頃に、家族を皆殺しにあい、敵の捕虜となった。長い捕虜生活では弱くなる者もあれば、強くなる者もいる。彼は、偉大な戦士となり、大男が4人がかりでやっと持ち上げられるほどの甲冑を身につけて、戦うことが出来た。この甲冑を着けても、彼は、まるで綿を着ているかのごとく、身軽にすばやく動けた。そして、死後も、彼は戦いの甲冑に束縛された、恐ろしい、俊敏な戦士のままなのであった。
メニハンドRead Moreメニハンド宝物を探すもの達が、洞窟に隠された財宝を見つけだした。喜びのあまり、酒をしこたま飲んで、寝入ってしまった。 一人だけ眠らなかった男は、財宝を独り占めにしようと、仲間の頭をはねて殺してしまった。財宝はすべて彼のものとなった。しかし、この罰として、死後は血まみれの石のモンスターとなった。度を越えた欲深さの記憶として、2本の手のかわりに、沢山の手を持った。彼によって切り落とされた頭をいくつも腰にぶら下げ、死後の世界をさまよい続けている。
デバウワ―Read Moreデバウワ―呪文の言葉を間違えたために、魔術師は自らを肉体のない魂と化してしまった。そしてこの呪いは彼自身も、他の誰もが解く事が出来なかった。永遠の呪いは死後も続いたのだった。
ロックRead Moreロック死罪を宣告された者は、この岩と共に投げ捨てられた。そして最後には、死の直前の叫びと痛み、恐怖に満たされた石は、その活力を得た。彼の中には処刑された者たちの呪いが生きている。それと同時に、石は死の様相に慣れ、死をもたらすことを好む。
ファントムRead Moreファントム生まれ故郷の街を裏切った為に、敵の襲撃から生き残った者たちに呪いをかけられた。そして、男はおぞましい幽霊となった。彼は、人の目に触れることを恐れた。憎悪と軽蔑の力を感じるからだ。そのため、できるだけ目立たないように忍び足で歩く。彼は、突然、隠れた場所から飛び出し、出会う者すべてを襲う。罵詈雑言を再び耳にし、彼に向けられた、強い憎悪と軽蔑のまなざしを見ることを恐れている。